【コラム】商社マンはどう英語を鍛える?海外営業10年超が実践する勉強法

 

商社勤務の英語勉強法
~メール・会話・交渉で使える実践英語とは?~

グローバルに取引を行う商社では、英語力がビジネスの武器になります。
しかし、求められるのは試験の点数だけではありません。
英文メール、オンライン会議、技術資料の読解、価格交渉など、実務で必要な英語はより実践的です。

 

今回は、中東(ガルフ諸国)向け海外営業として10年以上実務で英語を使い続けている社員Kさんに、日々実践している英語学習法を聞きました。

 

英語を使う場面は、メール以外にも

日常業務では、英文メールだけでなく、オンライン会議や仕様書の読解でも英語が欠かせません。

特に商社では、日本製品だけでなく中国製品なども扱うため、仕様書や技術資料が英語で書かれているケースも少なくありません。
製品知識を理解するうえで、英語資料を正確に読み取る力が必要になります。

また、取引先の経営層が英語圏出身であれば、商談や会議そのものが英語で進むこともあります。

さらに、現地情報の収集にも英語が役立ちます。
例えば韓国市場を担当していた際には、The Korea Times のような英字新聞を通じて、現地政治や経済ニュースをチェックしていたそうです。
ニュースの話題が、そのまま取引先との会話の糸口になることもあります。

 

 

苦手意識があるからこそ、学び続けられる

学生時代は、文法中心の英語教育に苦手意識があったそうです。

複雑な構文や細かな文法問題は、今でも得意とは言えないとのこと。
しかし意外にも、その「苦手意識」が継続的な学習につながっているといいます。

特に難しいのは、技術的な内容を英語で説明する場面です。

たとえば圧縮機のプレゼン資料を通訳しながら英語でプレゼンする際、日本語でも理解が難しい内容を英語で扱う必要がありました。
英語以前に、まず内容を理解していること が大前提だと感じたそうです。

日本語で説明できないものは、英語でも説明できない。
商社ならではのリアルな視点です。

 

 

続けられている英語勉強法

英語学習は、日常生活に自然に組み込むことを意識しているそうです。

主な学習方法は次の通りです。

・PodcastでニュースやTED Talksを聞く
・洋書を通勤中や隙間時間に読む
・Netflixで英語ドラマを見る
・AIで自動文字起こしを表示しながらリスニングする

最近は、お子さんと一緒に英語版のキッズソングを聞くこともあるそうです。
学習のポイントは、無理に勉強時間を作るよりも、生活の中で英語に触れる時間を増やすこと だといいます。

 

 

英文メールで意識する3つのこと

商社実務で特に重要なのが、英文メールです。
メールを書く際に意識しているポイントは3つ。

1. 結論を先に書く

日本語メールは背景説明から入ることが多いですが、英語では結論を先に書くほうが伝わりやすくなります。
基本構成は、
結論 → 根拠 → 具体例 → 再度結論
この順番を意識しているそうです。

2. 長文にしない

長すぎる文章は読まれにくくなります。
短く、シンプルに書くことが重要です。

3. 同じ単語を繰り返さない

同じ動詞を何度も使うと、文章が単調に見えます。

たとえば “change” なら、

alter
modify

などに言い換えることで、より自然な英文になります。

また、良い英文メールを書く人の表現をストックして、自分の引き出しを増やすことも重要だそうです。

 

 

会話では「専門用語を減らす」

英会話や会議では、難しい専門用語をそのまま使わないことを意識しているそうです。
相手が技術者なら通じる用語でも、営業や管理部門の担当者には伝わらないことがあります。

そのため、

・専門用語を噛み砕く
・抽象化して説明する
・分からない時は言い換えをお願いする

こうした工夫をしています。

また、会議の冒頭でアジェンダを共有すると、話が整理されやすくなるとのこと。

 

商社英語が難しい理由

メーカーと比べて、商社の英語が難しい理由は扱う商材の幅です。

健康食品、医療機器、圧縮機、大型設備――
商材が変わるたびに、新しい専門用語を学ぶ必要があります。

つまり商社の英語は、英語力 × 商品知識の掛け算。

語学だけでは乗り越えられない難しさがあります。

 

 

語源を知ると単語が覚えやすい

回答者が特に効果を感じたのは、語源学習です。

英単語を単独で覚えるのではなく、語源から理解すると記憶に残りやすいといいます。

例えば:

nomenclature = 用語体系
nominal = 名目上
status quo = 現状
vice versa = 逆もまた然り

語源を知ることで、知らない単語でも意味を推測しやすくなります。

愛用している辞書アプリは Merriam-Webster Dictionary。
語源(Etymology)の解説が充実している点が魅力だそうです。

 

 

AIと人を組み合わせるのが最強

現在は、ChatGPT や Grammarly などのAIツールも活用しています。
ただし、AIだけに頼るのではなく、

AI → 文法チェック・練習相手
人 → 発音・自然な表現の修正

という役割分担がおすすめとのこと。

オンライン英会話の前にAIで練習しておくと、学習効率がかなり上がるそうです。

 

 

英語学習で大切なのは「目的」

英語学習で最も重要なのは、目的を明確にすること。

海外顧客と話したい
TOEICスコアを上げたい
英語論文を読みたい
趣味として楽しみたい

目的が違えば、学び方も変わります。

そして、数か月で完璧を目指すのではなく、数年単位で成長を考えることが継続のコツだそうです。

 

 

まとめ

商社での英語学習とは、TOEICスコアを上げるだけの単なる語学勉強ではありません。
相手に伝える力、専門知識、情報収集力を同時に鍛えるプロセスです。

完璧を目指すよりも、まず伝える。
そして、自分が興味を持てる方法で、無理なく学び続けることが、実践英語への近道なのかもしれません。

 

 


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