本文へ移動

南アフリカ共和国より

ヨハネスブルグ支店 駐在員 渕岡 圭一

ヨハネスブルグ支店は、日系企業の南アフリカ進出がまだ少なかった1962年にいち早く設立されました。南アフリカ共和国ではアパルトヘイト政策、それに伴う国際的制裁等多くの変革が有りましたが、途切れる事無く設立以来60年の長きにわたり、さまざまな製品を南アフリカへ輸出してまいりました。

当支店のあるヨハネスブルグは、南アフリカのビジネスの中心でもあり、かつアフリカ諸国進出へのゲートウェイとして広く知られています。
RSS(別ウィンドウで開きます) 

Springboks

2023-08-04
先週末は南アvsアルゼンチンのラグビー観戦に行ってきました。
幸運なことに最前列の席がとれて、大迫力のゲームを間近で観戦できました。
今年はW杯イヤーということもあり、南アでは例年以上にラグビーが盛り上がりを見せています。

伝統的に白人富裕層に人気があったラグビーはアパルトヘイトの象徴とみなされ、国際的な制裁下ではワールドカップへの参加が認められませんでしたが、その後、アパルトヘイトが終わり、1995年に自国開催されたワールドカップにて初出場、初優勝し、マンデラ氏が掲げた「ワンチーム・ワンカントリー」というスローガンのもと、現在では人種融和の象徴的なスポーツとみなされています。

そしてラグビー南ア代表チームはユニフォームにある、南アフリカに生息するスプリングボックという動物の名前から、スプリングボクスという愛称で呼ばれていて、デ・クラークやマルコム・マークスなど、日本のトップリーグのチームに所属する選手も数多くいますので、応援されている日本人も多いかもしれません。

今年のワールドカップは南アと時差のないフランス開催ということもあり、前回大会に続く連覇を目指して、友人たちとビールを飲みながらリアルタイムの観戦が今から楽しみです。
もちろん日本人としては日本代表にも、前回以上の活躍を期待したいところです。

初雪

2023-07-13
アフリカというと常に暑いというイメージを持たれる方も多いですが、アフリカ大陸の最南端に位置する南アフリカでは、冬期は最低気温が0度近くまで下がり、特に7月から8月にかけて真冬となるため、暖房や温かい上着が欠かせません。

そんなヨハネスブルグでは月曜日に初雪が降りました。
冬期は乾季にあたるため降雪は非常にまれで、今回の降雪も2012年8月以来、11年ぶりだそうです。

実は私は今回が2度目の駐在で、前回は2011年から2015年までヨハネスブルグにいたため、私自身にとっても11年ぶり2度目のヨハネスブルグでの雪となりました。

それでも日本とは違い、真冬でも日中の日差しは強く、気温も15度から20度近くまで上がるため、朝晩はダウンジャケット、日中は半袖Tシャツということもあります。
月曜日も吹雪が吹いた2時間後には快晴となり、11年ぶりの雪は惜しむ間もなく消えてしまいました。

日本では今年も猛暑のようですが、こちらは春が待ち遠しい日々です。

アフリカの現実

2023-06-26
モザンビークへ出張してきました。
今回の目的は新規ビジネスのための現場視察です。

今回訪問したのは世界最貧国のひとつであるモザンビークの中でも最貧困地域にある村で、電気も水道も、アスファルトの道すらもなく、まさにテレビでみるようなアフリカの貧困地の様子でした。

今回訪問した地域では多くの人は靴すら履いておらず、たまにビーチサンダルを履いている人を見かける程度で、彼らが手にする現金収入はせいぜい月に1,000円程度です。
数十分かけて近くの共同の井戸まで水を汲みに行き、畑の野菜や果物、飼育している鶏などを食べて暮らしています。
また数時間かけて近くの街まで歩き、その少ない現金収入を使って日用品や衣類、トウモロコシの粉、肉や魚などを買います。
我々から見れば非常に貧しく不便な生活ですが、それでも彼らは一様に口を揃えて、私たちは幸せに暮らしている、と言います。

確かにお金は無いですが、同時に我々が日々感じるようなストレスも無く、日の出とともに起きだして日の入りと共に寝床に入る生活で、まさに自然と共に暮らしてるといった様子です。

アフリカに暮らして仕事をしていても、普段はエンドユーザーや生産者と直接触れ合う機会もほとんどありませんが、このような現場を目にすると自分の日々の仕事が本当に彼らの生活につながっているのだと実感させられます。

今回の出張は、人生観が変わるとまでは言いませんが、改めて駐在員としての仕事というものを考えさせられる貴重な経験となりました。

最近の日常

2023-05-31
先日、ケープタウンから200kmほどの距離にあるモンタギューという山間の町に出張してきました。
普段暮らしているヨハネスブルグとは大きく異なり、静かな田舎町といった感じで非常に雰囲気の良い街でした。

今回の目的は南アから日本へ輸入している新たな商品のサプライヤとの商談および工場視察です。
南アでの生活もトータル6年目を迎えましたが、これまで知らなかった南アの新たな側面を垣間見る機会もまだまだ多くあり、非常に新鮮な毎日を過ごしています。
当然ながらその分だけ忙しくせわしない、落ち着かない日々が続いているという見方も出来るのですが。

南半球ではそろそろ冬を迎えますが、今年は過去最悪の電力不足、計画停電状況が続いていて、ブラックアウト(南ア全域での停電)の懸念も高まっており、非常に厳しい冬になりそうです。
最近はブラックアウトに備え、2011年の東日本大震災後の経験を活かして備蓄品の確保にいそしんでいます。

停電や水不足、治安の問題など、生活インフラに気を留めることなく安心して生活できるまでにはまだまだ時間がかかりそうです。

研修再開

2023-03-12
はるばる日本よりアイホン株式会社の技術者の方に南アへお越し頂き、2月末よりヨハネスブルグ、ケープタウン、ポートエリザベス、イーストロンドン、ダーバンの各地にて輸入代理店向け及び顧客の販売店や据付業者向けに、住宅用/業務用インターホンの営業セミナー、技術セミナーを開催しております。

コロナ禍以降、海外渡航の自粛が続き、海外の取引先と面と向かって直接話をする機会が得られないまま3年近くが経ちましたが、やっと各国の感染者拡大状況も落ち着きを見せ、遠く日本より御出張頂く機会を得られました。

当然ながらコロナ禍においても、むしろコロナ禍だからこそ生まれた新規需要に対応した新製品開発は行われており、直接製品を見て触って質疑応答を行えるということは、資料やオンライン会議からだけでは得られない貴重な情報交換の場となっていると思います。

駐在員という立場からも、これまでは取引先の代理店経由での市場情報収集や、それに基づく受注交渉、販売戦略の検討などがメインとなっていましたが、直接顧客の声を聞くことのできる貴重な機会となっています。

願わくば今後もこういった機会がどんどん増えていって欲しいものです。
TOPへ戻る