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南アフリカ共和国より

ヨハネスブルグ支店 駐在員 渕岡 圭一

ヨハネスブルグ支店は、日系企業の南アフリカ進出がまだ少なかった1962年にいち早く設立されました。南アフリカ共和国ではアパルトヘイト政策、それに伴う国際的制裁等多くの変革が有りましたが、途切れる事無く設立以来58年の長きにわたり、さまざまな製品を南アフリカへ輸出してまいりました。

当支店のあるヨハネスブルグは、南アフリカのビジネスの中心でもあり、かつアフリカ諸国進出へのゲートウェイとして広く知られています。
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南アフリカとオミクロン株

2021-12-22
2019年11月のヨハネスブルグ・ORタンボ国際空港。ラグビーW杯で優勝したスプリングボクスメンバーの到着を待つ国民
2020年3月、全土ロックダウン直前のヨハネスブルグ・ORタンボ国際空港。左の写真からわずか5か月後の事です
大変残念な事実ですが、今日本に帰って周りの人たちに「南アフリカから戻ってきました」と言ったら、かなり警戒され、場合によっては露骨に不快な対応をされるでしょう。
 
例の新型コロナウイルス変異種、オミクロン株の為です。
 
今でも覚えていますが、確か公表されたのは11月25日です。この日を境に、南アフリカ及びその周辺諸国からの訪問者は、世界中から拒絶される事になってしまいました。
 
航空会社各社は即座に南アフリカからの旅客便を運航停止とし、現在日本へ行ける航空会社は実質欧州廻りの2社しか有りません。この措置は12月も後半を迎えた本日現在も続いています。
 
しかしながら、実は「南アフリカでオミクロン株発見」のインパクトがあまりに強かった為、見過ごされている事が有ります。
 
南アフリカで最初のオミクロン株が発見されたという事実が世界中を駆け巡った数日後、欧州保健当局の発表として「オミクロン株は南アでの発見より先に欧州で確認されていた」という報道が有りました。
 
欧州では以前よりオミクロン株があったという事であれば、最先端の科学技術を持つはずの欧州の研究所ではその変異種を発見出来なかったか、もしくはあり得ない事とは思いますが、発見したが公表しなかった、のいずれかになります。
 
また南アフリカの国立感染症研究所は、実は2年連続で変異種を発見しています。これはひとえに、南アフリカの研究所の優秀さを物語っていると思います。
 
南アフリカ政府も今回の諸外国の措置に猛反発していますが、今回の南アフリカのような仕打ちを受けるのであれば、今後どこかの国が変異種を発見したとしても公表しないでおこう、となりかねません。正直者が馬鹿を見るという状況です。
 
結局発生源を特定するのは難しいのですが、どうもこの一連のオミクロン株騒動で南アフリカだけが悪者にされている実態には、少々違和感が有ります。
 
いずれにしても、この新型コロナウイルス、早く衰退していってほしいものです。

石﨑 貴寛

南アフリカとラグビー ②2019年W杯

2021-10-28
W杯決勝当日、Nelson Mandela Squareに集まった人々。
2019年W杯は、御存知の通り南アフリカが優勝しました。
W杯の歴史の中で、ニュージーランドと並ぶ最多3度目の優勝です。
 
日本は予選プールではアイルランドやスコットランドといった強豪を抑えての4戦全勝1位通過。本当に2大会前がウソのような結果です。
 
決勝トーナメント準々決勝は、日本対南アフリカという、まさに私たち在留邦人にとっては夢のカードでした。日本としては「もう一度勝利を!」というところでしたが、王者南アフリカは前回のような油断は無く、きっちり日本に勝ちました。
 
この試合は当地のカフェの大型スクリーンで、多くの在留邦人の皆さん、南アフリカ人の皆さんと観戦していたのですが、サッカーのようにサポーター同士が別々に座るというような事は無く、お互いリスペクトしながら仲良く見ていました。
 
そして南アフリカ対イングランドの決勝。
 
再び在留邦人の皆さんとカフェに集まり、今度は南アフリカ人の皆さんと一緒に、スプリングボクス(ラグビー南アフリカ代表チームの愛称)を応援しました。
 
「インビクタス」という、1995年W杯南アフリカ代表をテーマにした実話の映画が有ります。当時の南アフリカでは、ラグビーは白人のスポーツ、サッカーは黒人のスポーツという暗黙の了解のようなものがあったそうで、この映画の冒頭、スプリングボクスの試合を見ている南ア人の黒人の観客が、相手チームを応援するという象徴的なシーンが有ります。
 
カフェの内外に集まった多くの人々と試合を観戦しながら、なんとなくその映画の事を思い出しました。
そしてノーサイドの笛。
 
その瞬間、人種や出自など全く関係なく観戦していた皆が南アフリカ国民として、スプリングボクスの優勝に喜びを爆発させていました。私も南アフリカに住まわせてもらっている人間として、一緒に大喜びしたのは言うまでも有りません。
 
正直なところ、2015年4月に南アフリカに赴任した際には、日本で開催されるこの2019年W杯の時にまだ南アフリカに駐在しているとは思っていませんでした。
 
2019年W杯の日本開催が決まった時から楽しみにしていたので、当初はこの時期に日本にいられないのが残念でしたが、最終的にこの瞬間に南アフリカの優勝、そしてその熱狂ぶりを経験出来たのは、逆に貴重だったのかもしれません。
 
石﨑 貴寛

南アフリカとラグビー ①2015年W杯

2021-09-17
ヨハネスブルグのFNBスタジアム。これはサッカースタジアムですが。
南アフリカは、ラグビーがとても盛んです。
 
日本そして南アフリカのラグビーにおいて、2015年と2019年のW杯はまさに歴史的なものになりましたが、そのどちらの時も、私は南アフリカにおりました。
 
私自身ラグビー経験は有りませんが、学生時代から好きで、大学ラグビーやラグビーW杯もテレビで見ていました。
 
日本代表は1987年の第1回W杯から毎回出場しているものの、この時点までで勝利は1991年に1度だけという状態でした。W杯歴史上最多失点での敗退という不名誉な記録も持っています。
 
これまで私もラグビーW杯が開幕するたびに、今回こそ日本代表は勝てる!と応援しながら、今回も勝てなかったか・・・とがっかりする事を繰り返してきていました。
 
2015年W杯では日本と南アフリカが対戦する事となり、さすがに私も、今回は勝てる!とはとても思えず、南アフリカの知人には、まあ30点差以内の負けだったら日本の大健闘でしょう、なんて話をしていました。
 
一緒にテレビ観戦していた、日本から出張してきた取引先の方は、ラグビーに関しては全く知らないとの事で、「もし日本が勝ったら?」と聞かれたので、一応多少ラグビーを見て来た者として、「そんな事有り得ませんから!」と断言したくらいです。
 
結果は・・・皆さん御存知の通りです。
日本が劇的な大逆転勝利を収めるという、とんでもない事が起こりました。
 
テレビ放送のコメンテーターは涙目お通夜状態で絶句。
取引先の方には、「日本勝つの有り得ないんじゃなかったでしたか?」とつっこまれ私も絶句。
 
まさか日本代表のW杯挑戦の歴史において2勝目が南アフリカなどとは夢にも思いませんでしたが、一方で日本代表の選手たちは、南アに勝つ事を信じてプレーしたとの事。どれだけ努力を重ねて来たか、本当にすごい事だと思います。

日本代表の勝利はもちろん嬉しかったのですが、もうひとつ嬉しかったのは、まわりの南アフリカの皆さんが「日本おめでとう」と電話やメールを次々にくれた事です。

南アフリカにとって、当時相当格下の日本に負けてかなり悔しいはずなのに、日本の勝利を称えるというのは、なかなか出来る事では有りません。

石﨑 貴寛

南アフリカでの決済手段

2021-08-12
南アフリカの美しいゴルフ場。このゴルフ場は隣に富裕層向け住宅が備わっています
南アフリカは、意外な事にキャッシュレス決済が非常に進んでいます。主にカード決済です。キャッシュレス決済が普及した背景は、恐らく治安が悪い事で多額の現金を持ち歩く事を避ける為では無いかと思います。
 
クレジットカードももちろん有りますが、デビットカードが主流です。クレジットカードは使用後翌月くらいに請求が来ますが、デビットカードの場合使用後すぐ銀行口座から引き落としされるので、お金を使いすぎたとか、使用分が後々払えなくなるといった事が有りません。
 
そんなわけで、カードが使えない店やレストランはまず有りません。逆に最近はコロナウイルスの問題も有り、現金支払不可というところも出て来ました。なので、最近は現金を使う事はほとんど有りませんし、財布にも現金はほとんど入っていません。
 
ただこのカード決済のオンラインシステム、時々ダウンします。先日現金決済不可のゴルフ場でシステムがダウンし、結局復旧するまでずっと受付で待っていました。
 
あと、南アフリカではレストランで食事をした場合、専属のウェイターがつくので、だいたい10%くらいのチップを支払い時に含めるのですが、たまにこのチップ分を現金で分けて直接くれというウェイターがいます。残念ながら現金をほとんど持っていないので、そういう事は出来ないのですが。

石﨑 貴寛

南アフリカの医療体制

2021-07-08
ヨハネスブルグ最大のショッピングセンターのひとつ、Sandton City(本文とは全く関係ありません)
先日ちょっと首を痛めた事もあり、医者に診てもらいました。
 
実は南アフリカでは、体調が悪い時に、日本でいうところの病院に直接行く事は有りません。何かおかしな話のようですが、南アフリカでは基本的に、まずGP (General Practitioner) と呼ばれる医者に診察してもらいます。
 
頭が痛い、風邪を引いた、下痢をしている、肩が痛い等々、専門に関わらずとにかく体調が悪い時には、まずGPの医者に診てもらいます。
 
例えば頭が痛いと言っても、それが風邪なのか、脳の重大な病気なのか、それとも他の要因なのかといった事は素人では判断がつきません。そういった時にGPがまず診察をして、薬を処方したり、場合によっては適切な医療機関への紹介状を書いてくれます。それを持って病院へ行く事になります。
 
これは実は「かかりつけ医」と言って、日本でも導入が進められている制度です。
 
日本の病院は基本的に、内科、外科、消化器科等、病院自体が専門性の高いものに分けられており、症状によってはどの病院に行ったら良いのか分からない時も有ります。地域の総合病院に行くと、異常に混雑していて朝一番で予約しても診察は午後、などという事も有ります。
 
このかかりつけ医は、患者側も病院側も手間が省ける良い制度と個人的には感じています。日本でも今後広く普及すれば良いと思います。

石﨑 貴寛
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