【コラム】ドバイ駐在員の暮らし|家族帯同で感じた住環境・食事・休日のリアル

 

UAE (アラブ首長国連邦)・ドバイに駐在して約2年。
現在は家族も増え、妻と1歳の子供の3人で生活しています。

治安の良さや華やかなイメージが先行しがちなドバイですが、実際に暮らしてみると、日本とは大きく異なる住環境や生活習慣、子育ての工夫が必要でした。
家族帯同でドバイに駐在する社員Tが、住まい・食事・休日・子育て・仕事の魅力まで、リアルな声をお届けします。

ドバイ駐在 駐在員と1歳の子供  ドバイ駐在 芝生で遊ぶ妻と子供 ドバイ駐在 ショッピングモールとベビーカー

ドバイでの住まいと生活環境

住まいはホテルアパートメントです。
年契約で滞在する形式で、毎日のごみ回収や、週2回の清掃サービスが付いています。
ドバイ自体がもともと治安の良い都市ですが、さらに中心地に位置しているため非常に安全です。
幹線道路沿いなので、夜中でも街灯が明るく、人通りも多くあります。

一方で、日本では考えにくいトラブルも起こります。
半年に一度のペースで、天井に設置されている電気温水器のタンクから水漏れが発生するなど、住居設備の不具合は日常茶飯事です。

子どもがいる家庭ならではの工夫も必要です。
ドバイは基本的に土足文化のため、赤ん坊がいる我が家では徹底的に床掃除をし、土足禁止にしてカーペットを敷いています。

また、こちらの住居設備は「浴槽にお湯を張る」ことを前提にしていません。
浴槽にお湯をためるとタンク内のお湯を使い切ってしまい、途中で足りなくなりますし、浴槽自体に保温性能がないためすぐに冷めてしまいます。
そのため、子どものお風呂は鍋で沸かしたお湯を何度も足しながら入れています。

 

食事事情と外食・自炊のバランス

食事は自炊8:外食2くらいの割合です。
大型スーパーをはじめ、日系のスーパーもあるため日本食の入手はかなり容易です。
ノンムスリムコーナーがある店舗では、豚肉を購入することもできます。

よく行くレストランは次の2つです。
Al Safadi(アッサファディ)
-Google Map: https://maps.app.goo.gl/7hPQ7QeUKM2zAVx57Al
Farooj(シャワルマの有名店)
-Google Map: https://maps.app.goo.gl/69BRHcz2DnBa1VHU8

現地でおすすめの食材・嗜好品は、次の3つです。
Tamrah(デーツ)
Bayaraのピスタチオ
ローカルティースタンドのチャイ
チャイは1杯1.5AED(約60円)とお手頃で、味も本格的なためよく利用しています。

 

休日の過ごし方

休日は、家族でショッピングモールに行ったり、公園や海岸沿いを散歩したりするのが定番です。

家族帯同ドバイ駐在 海辺の散歩

最近では、2020年のドバイ万博会場跡地の再開発エリアで開催されていたクリスマスマーケットにも行きました。
現地の方も多く来場しており、普段はアバヤやカンデューラを着ている人たちが、普通の洋服を着ている姿が印象的でした。
イスラムの戒律に対して比較的寛容な、ドバイらしさを感じた瞬間です。

クリスマスソングが流れていたかと思うと、途中で突然音楽が止まり、お祈りのアザーンが流れてきました。
「ああ、中東にいるんだな」と改めて実感した、印象深い出来事でした。

家族帯同だからこそ行動範囲も広がります。
夏場は日中の暑さを避け、早朝に海岸線へ行って日の出を見ることもあります。
砂漠の都市で自然を感じにくいからこそ、子どもには人工的な街並み以外の体験をさせてあげたいと思っています。

独身時代に2か月間ドバイで研修を受けていた頃は、週末に一人で観光地を歩いたり、ボルダリングジムに行ったり、夜はパブで軽く飲んだりしていました。
今は行動様式が大きく変わったと感じます。

なお、ドバイ事務所には社用車がないため、移動手段は電車・バス・タクシーが中心です。
活動エリアもドバイ市内がメインになります。

 

実際に住んで感じたドバイの魅力

ドバイの人々は、女性と子どもをとても大切にする印象があります。
電車では積極的に声をかけて席を譲ってくれますし、全体的にフレンドリーです。

街は常に清掃が行き届いていて、他国と比べても住みやすいと感じます。
働き手が多く、サービスが非常に充実しており、宅配サービスも発達しています。
日用品だけでなく、薬まで無料で配送してくれるのは驚きました。

日本では得られない体験としては、
毎日流れるアザーンで大体の時間感覚が身につくこと、
ラマダンやイードといったイスラムの行事に、ほどよい距離感で参加できることが挙げられます。

 

大変だと感じたこと

行政手続きは正直かなり大変です。
ビザ申請や出生届の発行など、対応が非常に遅いと感じることが多々あります。

夏の暑さは想像以上で、40度を超えるため赤ん坊には危険なレベルです。
なるべく外に出なくて済むよう、移動ルートを事前に考える必要があります。

また、カスタマーサポートなどで
「やっておきます」と言われても、それが実行される保証はありません。
こちらから定期的に進捗確認や再依頼をしないと、話が進まない点には慣れが必要です。

 

家族帯同という選択

赴任が決まったタイミングでプロポーズし、「一緒に来てほしい」と伝えました。
家族がいることで、生活の張り合いがまったく違います。
単身で渡航し離れて暮らすよりも、家族の絆を大切にできていると実感でき、一緒に来てくれたことに感謝しています。

ドバイ生まれの我が子は現在1歳です。
ナーサリー(保育園)への入園を検討していますが、時間や費用面が日本と異なり、方針も多種多様なため悩みどころです。

 

家族が感じた「大変だったこと」「良かったこと」

文化・言語・生活習慣の違い
ドバイは完全な車社会のため、車がないと子ども連れでの移動は正直かなり大変です。
また、アラブ系・インド系・ヨーロッパ系など非常に多様な人種が暮らしており、同じ英語でも話し方や発音のクセがそれぞれ異なります。
慣れるまでは聞き取りに苦労する場面も多くありました。

子どもの成長や環境面について
子どもはドバイで生まれたため、日本との単純な比較はできませんが、自然が少ない環境であることは少し気になる点です。
公園や海はあるものの、山や森といった自然に触れる機会は限られており、そうした体験の面では工夫が必要だと感じています。

家族の絆について
お金の管理、病院の手配、日々の買い物や外出、子育てなど、生活のあらゆる場面で分からないことだらけの毎日です。
初めてのことも多く、自然と夫婦で密に話し合い、協力し合わなければ生活が回りません。
その分、何でも共有し、お互いに助け合う意識が強まり、家族としての結びつきは日本にいた頃よりも確実に深まったと感じています。

配偶者の立場から感じたこと
妻は、現地での人間関係の作り方が分からず、特に最初の頃は戸惑うことが多かったようです。
言語や文化の壁もあり、孤独を感じやすい環境だからこそ、家族内でのコミュニケーションの大切さをより強く実感しました。

 

小児科や救急医療について

医療面では、日本語対応のクリニックもあり、
会社で加入している海外旅行保険のおかげで、子どもの体調変化にもすぐ対応できるのは非常にありがたい点です。

日本語対応の病院
American Wellness Center
-Google Map: https://maps.app.goo.gl/Y7N5raFQFKGT66kWA
Sakura Medical & Dental Clinic
-Google Map: https://maps.app.goo.gl/nqCKAqtW2dMuneAaA

小児科や救急医療については、日本との違いを強く感じる場面がありました。
早い段階で受診しても、症状がある程度はっきり出ていないと確定診断に至らないことが多く、
体内で病原菌が増えて症状が進行してから、ようやく診断がつくケースも少なくありませんでした。

また、処方される薬についても、日本と比べると種類が限られており、効き目が穏やかなものが中心だと感じることがありました。
こうした医療水準や考え方の違いは、実際に生活してみて初めて実感したポイントの一つです。

 

これからドバイへ駐在される方へ

日本から持ってきてよかったものは、市販薬一式です。
風邪薬だけでなく、あらゆる症状に対応できる薬を事前に準備しておくと安心です。

心構えとしては、相手に過度な期待をしないこと。
やると言ってもやらない、適当に返事をされることも日常です。
「そんなものだ」と思っておく方が、気持ちが楽になります。

なお、お酒も豚肉も、意外と普通に購入できます。

 

当社の駐在員として働く魅力

現地での裁量は非常に大きく、基本的に一人であらゆる判断をしていきます。
イメージとしては、小さな会社を自分で経営している感覚に近いです。

営業活動の方向性、事務所運営、現地手続き、経費管理、情報収集、人脈作りなど、やることは無数にあります。
その分、自分のやりたいことを思う存分できる点は大きな魅力です。

東京支店・神戸本社とは、毎日メールやメッセージでやり取りしており、必要に応じて電話もします。
数か月に一度は東京から出張者も来るため、連携は非常にスムーズだと感じています。

また、長年築いてきた現地ネットワークは大きな財産です。
個人では辿り着けないような大手企業とも関係があり、その土台の上で仕事ができる点は心強いです。

 

まとめ

ドバイでの生活を一言で表すなら、
ドバイの勢いに押し流されないように全力疾走中!です。

中東でのビジネスには厳しさもあり、生活水準も日本と比べればまだ不十分な面があります。
それでも、この地には日本では感じられない若さ、勢い、スピード感、そして可能性があります。
そうしたエネルギーに満ちた場所で働けていることを、今はとても前向きに捉えています。

 


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太洋物産では、
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